勉強計画が崩れない工夫

そもそも、勉強計画は必要なのでしょうか。どうせ計画通りにいかないなら、最初から計画なんか立てない!という人もいるかもしれません。
短期的な学習においては、それでも良いでしょう。しかし、受験勉強という長期での対策が必要な場面においては、無計画ほど恐ろしいものはありません。
どう考えても明らかに、大学入試で出題範囲とされる内容を、本能のままに適当に対策していくのは不可能です。あまりに量が多すぎるし、非効率です。
というわけで、端的に言って受験勉強においての勉強計画は「必要」です。
では、その大切な計画が崩れないようにする為の工夫を考えていきましょう。

計画を立てる際の注意点
計画の作業時間は事前に計って試す。
計画倒れをするほとんどの生徒の原因はこれを行っていないからではないでしょうか。
意外と見落としがちなのですが非常に重要な作業です。
勉強計画を立てるには、「やるべきこと」に対して、それがどの程度の時間かかるものなのかを知る必要があります。
当然ですが、たとえば「1日に6時間勉強する」と決めた場合、自分が6時間でなにをどのくらいできるのかわからないでのあれば、正しい計画を組むことができません。
実際には10時間かかるような内容を入れてしまうと初日から計画は崩れてしまいますし、本当は2時間で終わるような作業を組んでしまうとダラダラと無駄な時間を過ごしてしまします。
年間→月間→週間→日の順に計画を立てる。
計画を立てる際には長期→中期→短期の順に組んでいきましょう。
また、期間が短くなるほど具体的に作業内容を絞っていくことがポイントです。
のちほどお話しますが、計画は必ずズレが生じてしまいます。
躍起になって長期まで具体的な計画を立ててしまうと
イレギュラーが起きた際の障害が大きく圧し掛かり計画が崩壊してしまいます。

計画は必ず更新が必要。という心構え
よく「計画を立ててもすぐ崩れて嫌になっちゃうんです…」という人がいます。
ですが、「計画が崩れるのは当たり前」です。
勉強計画を立てることの意味は、それを100%忠実にこなして勉強していきなさいということではなく、だいたいの正しい道筋を自分が常に確認できるようにしておく、ということです。
いわば羅針盤のようなもの。その計画からおおむね外れていなければ順調である、ということを確認するための手段に過ぎません。
風邪をひいたり、急な予定が入ったりと計画を立てた当初には想定しえないことは沢山起きます。
多少うまく行かなければ計画自体どんどん変更や修正を加えていけばいいのですし、それが当然です。
ですので勉強計画は必ず更新が必要、という心構えはあらかじめ持っておくことが大切です。
勉強時間ではなく勉強量で区切る
「1日10時間勉強するぞ!」と張り切る人がいます。それはべつにかまわないのですが、勉強計画を作る上で本質的なのは1日の勉強時間ではありません。
計画の立て方のおすすめは、あくまで勉強量つまりやることベースで計画を組むこと。「1日●時間」ではなく、「この日までに〇〇参考書を50ページ」のように、量をもとに考えるのです。
時間を目標にすると、やらなければいけないことが受験までに終わりません。また、単に長時間机の前に座っていたというだけでやった気になってしまうリスクもあります。

「調整日」を作る
次に大切なのは、計画を組む際に「なにもやることのない日」を作ることです。
これは一般的に「調整日」と呼ばれます。要は、その日までにずれてしまった計画を、調整日で帳尻合わせするのです。
またこの日を「計画の更新日」と設定しておくのもよいでしょう。
3日間や1週間、自分の好みに合わせて計画が大きくブレないように調整していきましょう。
三日坊主作戦
それでもどうしても、計画通りに動くことが苦手という人もいるかもしれません。
そういう人は、まずは3日だけ計画を立て、そのとおりに動いてみてください。
そこでどの程度計画倒れが起きるのか、その原因は何なのかを考えてみましょう。それをもとに、次の3日の計画を立てます。(間で1日おやすみを入れてもOK。)
3日ほどであれば、なんとなく計画に沿って動ける気がしてくるのではないでしょうか?
計画というのは長期であればあるほど、「今日やらなくてもいっか」という気分になります。
しかし、3日という短さだと、「これは今日やらなきゃ!」と思えるもの。
ぜひ試してみてください。