高集中力を維持する2つのアプローチ 集中力②

講師の金原です。
今回は以前お話しした集中力についての続きで、科学的に基づいた高集中力を維持する為の2つのアプローチ についてです。
・高集中力を維持する為の2つのアプローチ
集中力を維持するにはウィルパワーを高める必要があります。
このウィルパワーを高める為のアプローチは2つあります。
1つは、トレーニングによってウィルパワーの総量を増やすことです。
もう1つは、ウィルパワーの消費量そのものを減らしていく方法です。
前者のウィルパワーをトレーニングによって高める方法はとても簡単です。
アメリカの心理学者がウィルパワーを強化するため効率的な方法を見つけるために実験を行いました。
その結果、なんと 姿勢を正すことに気を使うだけで集中力が向上したというデータが取れたそうです。
その理由は、自分の無意識の行動に一々気を使うことはかなり集中力を伴うものだからです。
この自分の行動を客観的に観察して、出来、不出来を評価することで、達成感や反省により更に行動を強化する「セルフモニタリング効果」というもので集中力を鍛えられます。
また、姿勢を正すこと以外にも利き手と逆の手でマウスを使ったり、歯磨きしたり、扉を開けるなどするだけでも同様の効果が得られるそうです。
私は実際にこの姿勢を正すという方法でウィルパワーを鍛えています。
しかし、二六時中姿勢を正して生活するのは私には無理だったので、勉強する時や、集中して仕事に取り掛かる時は絶対に姿勢を正すようにしています。
なので、これから姿勢を正すことに慣れれば常にそれができるようになってウィルパワーを鍛え続けられるようになるかもしれません!
続いて、後者の ウィルパワーの消費量そのものを減らしていく方法を紹介していきます。
この方法を結論から言うと「集中力を使う作業を習慣化する」という方法です。
私たちは、勉強をする、仕事で企画書を作る、などの集中力を伴う作業以外にも、ダイエットの為にケーキを我慢する、発言を堪えるなどでもウィルパワーを消費しているそうです。
つまり、前頭葉には「何かをやる」という行動以外にも「何かをやらない」「何かを望む」など決断や選択を担う機能がある為、ウィルパワーを消費します。
イメージは前頭葉が何事に対しても肉体労働をしているようなもので、体力の限界と疲れの蓄積が発生しているようなものです。
そこで、集中力が高い人は習慣化をしてこれを避けています。
例えば、私たちが自転車に乗る時に一々、右足をペダルに乗せ、次は左足で、そこから右足に重心を置いて、次は左足で…などと考えていたらウィルパワーが消耗してしまいますが、自転車の乗り方は習慣化されているのでウィルパワーを消費していません。
習慣化された行動は、前頭葉ではなく、小脳が使われているそうです。
このため、集中力が高い人は習慣化により小さな仕事をこなし、メインの仕事にウィルパワーをフルに使えるのでずっと集中しているように見えるのです。
みなさんもぜひこの方法を試してみてはいかがでしょうか。
参考元:メンタリストDaiGo『自分を操る超集中力』 かんき出版 ,2016年